あとがき

 もともとコ哀から書き始めた私でしたが、新一君と志保ちゃんのお話も書きたいなって思っていたところに、「拝啓、工藤新一様」というフレーズが浮かび上がり、そして宇多田ヒカルさんの曲が頭をよぎり、このお話を書くこととなりました。
 プロローグの志保ちゃんの手紙も何度も考え直したし、本当はもっと暗号じみた手紙(コナンだし!!)も考えてみたんですが、いかんせん私はそういう頭脳を持っていませんので…。
 暗号って、解くのも大変だけど、作るのも大変よね…。コナンに出てくる人たちってすげーのね。
 なのであまり凝ったものには出来ず、こんな形になりました。
 最後の新一から志保ちゃんへの手紙は、第3部を書き始めた後で気付いた話の流れでした。これぞ複数形レターズ!


 相変わらずキャラの掘り下げも楽しみました!
 蘭ちゃんは一人っ子で幼い頃に母親が出て行って、苦労人。家事なども任されているしっかり者な彼女は、とても素直で優しくていい子なんだけど、肝心な言いたい事を言えずに感情を抑えこんじゃうタイプ。
 一方、新一君は洞察力で幼馴染の蘭ちゃんを理解しているんだけど、肝心な部分で気付けないし、でもそれを自覚なくて怠慢になっちゃっている。彼は刺激がないと生きていけない。蘭ちゃんの傍にある安心感や平穏の有難みが年々薄れてしまっている。
 めっちゃワタクシ的な解釈ですが、そんな風に思って書きました。でも新一君は蘭ちゃんを大事に思っているし、多分別れた後も大事なことには変わりなかったと思います。
 新一君の男心がいまいちリアリティーに欠けている気がして、そこが今後の課題かな…。
 最後のほうの新一君の言動についても、ワタクシ的な設定はあるのですが、うまく表現できなくてごめんなさい。後日談や番外編で何かしら触れることが出来たらいいのですが、今のところ未定です。

 更新の形跡はMEMOを追って頂くとして。
 そこでも述べていますが、衝動的に書いた前作「NO?」とは違い、今回の作品はさぁ書こうという冷静な気持ちから始まったものなので、上記のような試行錯誤もありましたし、拍手が増えるたびに裏切らない終わり方になるかな?!ととても不安でしたが。


 これまでにないほどの多くの拍手とコメントを頂きまして、とても感激しています。
 なかには今後の参考になるようなコメントもあって、助かりましたし、今後の課題もできました。
 ありがとうございました。
 また何かの作品で出会える事を祈って。



 2014年11月3日 パンプキン拝